産後うつ体験談④からの続きです。
前回は産後うつ克服のために見直した、家事・育児・仕事の方法について書きました。
今回は、私を救ってくれた【モンテッソーリ教育との出会い】【おすすめの育児書】そして【産後うつの経験を通して学んだ3つのこと】についてご紹介します。
モンテッソーリ教育との出会い
初めての出会いはネントレ!?
私が初めてモンテッソーリ教育に出会ったのは、実は産後うつになるずっとずーっと前のこと。
息子の寝かしつけに苦労していた新生児期に、友人が「トッポンチーノがいいよ!」と教えてくれたのが最初でした。
トッポンチーノ?
なにそれ?
なんか美味しそう!
それが何かもわからぬまま調べてみたところ、このように書いてありました。
『トッポンチーノとは、モンテッソーリ教育を確立したマリア・モンテッソーリ考案の、楕円形の小さな布団のこと。』
ふむふむなるほど、布団のことか!
様々なサイトには作り方が書いてありましたが、いかんせんめんどくさがりの私は、まずは実家にある座布団で代用し、その効果のほどを試しました。
すると!
あんなに悩んでいた背中スイッチが発動せず、ベビーベッドに置けるではないか!
すぐに完成品を探し(作る気ゼロ)、大好きな10mois(ディモワ)から発売されていたたまごマットおくるみを購入しました。
これはトッポンチーノにガーゼケットをくっつけたようなデザインで、背中スイッチ発動はもちろん、モロー反射も防ぐことができ、ネントレには欠かせないアイテムになりました。
ただ、この頃はモンテッソーリ教育に興味があったというよりも、ネントレとして使えるトッポンチーノに興味があっただけで、深く学ぼうとはこれっぽっちも考えていませんでした。
というのも私の性格上、育児書を読むとそれに捉われすぎてしまい、かえって自分自身を追いつめることになりかねないと考えていたからです。
初めてのモンテッソーリ本
息子が生後2ヶ月を過ぎ、少しずつ育児に余裕も出てきたある日、ふと立ち寄った本屋で偶然こちらの書籍を見かけました。
【モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる】
このタイトルにとても興味をひかれました。
『そういえばモンテッソーリ教育って、どこかで聞いたことある名前だなぁ。どこだっけ?あぁ、トッポンチーノのあれか!文庫本で安いし、買ってみるか。』
そんな軽い気持ちで買って帰ったこの本に、のちのち自分の命が救われることになろうとは、この頃の私は知る由もありませんでした・・・。
初めてのモンテッソーリセミナー
その後産後うつを発症し、これまでの記事に書いたような経過を辿っていたある日、これまた偶然とあるセミナーの案内を見つけました。
※経過の詳細についてはこちらをご覧ください。
関連記事:産後うつ体験談③~病院の選び方と治療法~
それは、先ほどご紹介した本の著者であり、日本モンテッソーリ教育の第一人者である相良敦子先生の本をマンガ化された、あべようこ先生のセミナーでした。
夫に相談すると「子供は俺が見てるから、せっかくだし気分転換もかねて行ってみれば?」と言ってくれたので、参加することにしました。
たった1時間のセミナーでしたが、それはもう楽しくて、分かりやすくて、目から鱗の連続でした。
そして、これを機に私の育児に対する概念が一変され、産後うつが劇的に回復へと向かっていきます。
というのも、作業療法士の私にとって、障害者教育がルーツとなっているモンテッソーリ教育は学べば学ぶほど、作業療法と全く同じだと感じたからです。
キーワードは『自立』
相手の自立を促すために、見守り、活動を提示し、環境を整える。
『あぁなるほど。患者さんと接するように、患者さんを見るように、子供と接して、子供を観察して、環境を整えてあげれば良いだけなのか。そしたら、育てようとしなくても、自分で勝手に育つんだな。簡単じゃん。』
そう思えた瞬間、肩の力が一気に抜けました。
こうして、日々の育児に積極的にモンテッソーリ教育の考え方や活動(お仕事)を取り入れたおうちモンテに取り組むようになりました。
作業療法士の視点を生かしながら、我が子をよく観察し、声かけし、一人でできた!という達成感や満足感に繋がるよう心がけながら接しています。
今ではおかげさまで、イライラしたり、落ち込んだりすることなく、毎日とても楽しく過ごすことができています。
再発もありません。
このブログでは、そんな私の考え方や子供との接し方、環境設定の方法などを、モンテッソーリ教育と重ねつつ、これからも発信していきたいと思います!
※初めてモンテッソーリ教育を学ぶ方におすすめの本はこちら。
※より詳しくモンテッソーリ教育について知りたい方はこちら↓
おすすめの育児書
ここからは、モンテッソーリ教育に興味がない方にも、ぜひ読んでいただきたいおすすめの育児書についてご紹介します。
モンテッソーリ教育とアドラー心理学のいいとこどりをした本
この本は、私がこれまで読んできた育児書の中でも1番のおすすめ!
92歳の現役保育士さんが書かれた本です。
この園では、モンテッソーリ教育とアドラー心理学のいいとこどりをした、一風変わった保育をしています。
その保育の様子や考え方を、さも直接このおばあちゃん保育士さんに優しく語りかけられているように、分かりやすく書かれているので、まるで小説を読んでいるようにスラスラ読めちゃいます!
登場する園児たちの様子も可愛くて、癒されますよ。
話題のNHKスペシャルが書籍化された本
こちらは2016年1月31日に放送され、日本中のママ・パパから大反響を呼んだNHKスペシャル『ママたちが非常事態!?最新科学で読み解くニッポンの子育て』が書籍化されたもの。
誰かの経験則や、意見の押し付けのような育児書ではなく、発達学や人類学など最新の科学の観点から育児を見つめていて、理系脳の私も納得!の内容でした。
この本を読めば『しんどくなるのは当たり前』『自分だけじゃない』と、本当に心が軽くなります。
最後に・・・産後うつを通して学んだ3つのこと
さて、これまで長きに渡った産後うつシリーズも、この記事で最後です。
拙い文章ながらも、ここまで読んでくださったことに感謝いたします。
そして今現在も、産後うつで苦しんでおられる方へ。
どうか、まずは自分自身を大切にしてあげてください。
育児は他人でもできます。仕事も、家事もです。
だけど、あなた自身が幸せになる方法はあなたが一番よく知っていて、それを一番効果的に実行できるのは、あなたしかいません。
そして、他人と比べて落ち込まないでください。
あなたはあなたとして生きているだけで、十分価値があります。
あなたのお子さんもです。
最後に、この世にあふれる情報に振り回されないで下さい。
あなたの心の声と、あなたが信頼する人たちの声だけに、ぜひ耳を傾けてください。
この3つは私が産後うつを通して学んだことであり、これからも胸に刻んで生きていくと決めています。
克服した今となっては、本当に貴重な経験ができて良かったと、心から思っています。
1人でも多くのママやパパが、楽しく育児できる日が来ることを願って、私はこれからも発信を続けます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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